2018年03月12日

抜歯と言われた歯

上顎第2大臼歯の根管治療です。
他院で抜歯と言われて来院されました。

初診時のレントゲンです。
かなり大きな病変が見られます。歯も動揺しており正直、私もこのレントゲンを見たときは抜歯になってもおかしくないと思いました。

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とりあえずは歯の状態を確認するために治療を開始。
開けてみると大きなパーホレーションといわれる穴が空いており、ここはMTAを用いて封鎖。MTAが硬化した後に上からCRで封鎖を行いました。
パーホレーションした部位のすぐ近くに未処置の根管が確認でき根管治療を行いました。
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根管治療終了のレントゲンです。大きな病変が治ってきてます。術前にあった歯の動揺もなくなりました。
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抜歯と言われた歯を残すことができ、患者さんも大変喜んでおりました顔1(うれしいカオ)
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2017年12月12日

右上小臼歯の根管治療

右上5の根管治療です。違和感と打診痛がありました。
レントゲン像では根尖に大きな病変が確認できます。
CI4のコピー.jpg

先ずは元々被っていたクラウンとメタルコアを除去。
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除去はできましたがこのままではラバーダム防湿はできませんのでCRで隔壁を作成します。
2017_12_12_2252のコピー.jpg

これでラバーダム防湿をすることが出来ます。
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根管治療を始めて見ると中は真っ黒に汚れていました。
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根管をある程度洗浄してよく観察して見ると矢印の部分からごく小さな出血が見られました。
おそらく以前の治療でのファーフォレーション。つまり穴が空いてしまったのだと思われます。
見た感じでは非常に小さな出血なので止血をしてからCRで封鎖すれば問題ないかと思います。
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続きは次回。

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2017年12月02日

今日の根管治療「湾曲&4根管」

左上の小臼歯(5番)と大臼歯(6番)の再根管治療です。

術前のレントゲン

CI2のコピー.jpg

ちょっと分かりにくいですが、左上の5番と6番に根尖病変がみられます。
5番のメタルコアを外すのがちょっと大変なんですが、、、^^;
CBCTを撮影してみました。

123.jpg
無題.jpg

5番、6番に7mm程の病変がみられます。

根管治療後のレントゲンです。
CI15のコピー.jpg

術後のCBCT撮影
12345.jpg

術前と比較して病変が消失しているのが分かります。

画像だけ見ると簡単に治ってしまったように感じるかもしれませんが、実はこれが大変でして、、、。
5番は根が湾曲しているので慎重にアプローチをしないと変な方向に穴を開けてしまうかもしれないし、6番の方は根管が複雑で所謂4根管というやつでMB2という複雑な形態をしていました。実は結構時間かかってます。
でも、これを治すのが仕事なもんで(^_^;) 一生懸命ベストを尽くしてます。
大変ですが、こうやって結果が出ると嬉しいですねわーい(嬉しい顔)
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2017年11月14日

大きな病変

久しぶりに症例を。

術前1.jpg

左下の第一大臼歯。来院時には痛みがなかったのですが、以前にかなり強い痛みがあったとのこと。
CBCT撮影では第一大臼歯の根っこにかなり大きい病変が確認できました。計測すると7.2mm程の大きさがあり、下顎管という神経のあるところにまで病変がきています。痺れたりなど麻痺の症状はなかったのですが、このまま放置しておくと病変が拡大して麻痺の症状が出てくる可能性もあります。

術後3ヶ月のCBCTです。

術後1.jpg

病変が大きかったので完全には治っていませんが、術前と比較して小さくなってきているのがわかると思います。
輪郭もぼやけてきましたし、骨が再生されてるサインです。完全に回復するにはまだ時間はかかりますが、こうなってくればまず問題はないでしょうわーい(嬉しい顔)

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2016年12月16日

取り残された神経

CI1のコピー.jpg

右下2の根管治療です。歯の根に大きな病変があります。

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開けてみると中から汚れた組織が出て来ました。おそらく取り残した歯髄(歯の神経)だと思われます。
この歯の根尖病変の原因は取り残した歯髄が原因だと思われます。
下顎の前歯の根管治療は意外に難しく、歯の形態を理解してアクセスをしないと神経を取り残してしまいます。

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根管充填してから半年でだいぶ骨が回復してきてますわーい(嬉しい顔)
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2016年12月14日

虫歯でもないのに神経が死んでしまう。

CI1のコピー.jpg

右下の犬歯の神経が死んでしまい、レントゲンで見ると歯の根の先が黒くなっています。
ところが虫歯でもありませんし、歯が割れてる所見もありませんでした。
他の歯をよく見て見ると根の先端が通常より短くて丸くなっています。
矯正治療をした歯はこのような所見が多く見られます。私自身の歯も昔、矯正したのでこのような根の形になっています。
だからと言って問題になることはあまりありません。
ただ、ごく稀に神経が死んでしまうことがあります。このケースでは自覚症状はなかったのですが、レントゲンを撮ったら神経が死んでいるのが見つかったケースです。

CI4のコピー.jpg

根管充填一ヶ月後のレントゲンです。

名称未設定 1.jpg

わかりにくいのですが、よく見ると術前と比較して黒くなっていたところが白っぽくなってきてるのがわかるかと思います。骨が再生してきている途中ですね。おそらく半年もすれば骨も回復すると思います。
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2016年02月17日

今日の根管治療「インプラントしかないと言われたケース」

左上の前歯の根管治療です。

CI1のコピー.jpg

ブリッジになっている支台歯の前歯の根の尖端に膿の袋が出来ています。
他院でこれはインプラントしかないと言われたそうです。

正直、なんで抜いてインプラントしかないとか言うの????マジで?????と思いました。
歯根が割れているのなら抜歯はしょうがないよなぁ、、、て思いますが、明らかに割れているようではありませんでした。僕はこのレントゲンを見た瞬間にこのケースは根管治療をちゃんとやれば治ると思いましたし、根管治療をしても治らない場合は歯根端切除術の外科処置で残すことは可能だろうと思いました。

術後です。

CI16のコピー.jpg

まだ若干の透過像はありますが、かなり治癒してきています。既存のブリッジを除去しないで治療することができました。
もしこのケースを抜歯&インプラントをしたらどうなっていたでしょう??
ブリッジなのでブリッジを除去して2本のインプラントを入れなければいけませんし、審美的にもこのケースのような前歯のインプラント治療は非常に難しいです。費用も一体いくらかかるでしょう???相場からするとインプラント2本なので大体60万円〜100万円くらいかかるかと思います。

根管治療をしても予後不良で結局抜歯になる可能性もありますが、いきなりインプラントしかないと言うのはどうかと思います。

ちなみにこのケースは保険診療なので治療費は数千円です(^^;

posted by miro at 16:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の根管治療