歯科といえば「痛い」というイメージが一番に思い浮かぶかもしれません。
治療中の痛みを抑えるために麻酔を使うのですが、麻酔をすること自体が痛かったりもします。
麻酔をする際の痛みの原因はなんなのでしょう?
針が刺さるのが痛いと思うかもしれませんが、昔と違って今ではかなり細い針がありますので針の刺入自体での痛みはそれほどではありません。むしろ針を入れてから麻酔液を注入する時の痛みが問題になります。圧力をかけて一気に麻酔液を組織の中に入れてしまうと痛みを誘発してしまうのでゆっくり麻酔液注入することが痛みを軽減するためには重要です。特に針が細いので無理に力を入れて液を押し出そうとすると太い針の時よりも勢い良く液が飛び出すので痛みが出てしまいます。
しかし、ゆっくり麻酔をするというのが実は難しい、、、。
その時の状況によって速度が変わってしまうからです。
例えば、忙しい時に麻酔した場合では頭でわかっていても普段より速く麻酔をしてしまうかもしれません。
精神状態や体調で速度が変わってしまうことがあります。
麻酔をする部位によってかなり力が必要な時もあります。(術者の手が震えるくらい力が必要なことも)この時も速度のコントロールは非常に難しくなります。
そこで昨年から電動麻酔器というものを導入いたしました。

速度のコントロールが容易で常に安定した速度での麻酔が可能になります。
かなり患者さんの評判はいいようです。導入して最初の患者さんから全く痛くないとの反応。
その後も痛くないというおっしゃっていただけることが多くなりました。
手で麻酔していた時より時間はかかりますが、その分麻酔の速度が遅くなるので痛みが軽減されます。
術者もスイッチを押すだけで力は必要なくなりますので楽になりました。
今では必須の治療機器です。